サーモスなどのステンレスボトルで温かい紅茶を美味しいまま持ち歩く方法

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紅茶好きの方は、家で淹れた紅茶を、サーモスなどのステンレスボトルで持ち歩いたりしませんか?

そして、淹れたばかりの紅茶は美味しかったのに、ステンレスボトルの長時間入れておいたら、紅茶がまずくなっていた、という経験はありませんか?

今日はそんなお悩みを解決できる方法をお伝えします。

作成日:2018/01 更新日:2020/11

◆温かい紅茶は味が劣化しやすいもの

まず、初めに温かい紅茶は保存に適さないということについて。

温かい紅茶は酸化しやすいものです。

酸化が進むと、紅茶の色は濃くなっていきます。

そして、渋みが強くなり、紅茶本来の香りは無くなってしまい、かわりに生臭いような嫌な臭いがするようになります。

これでは、せっかくの紅茶が台無しになってしまいますよね。

そして、酸化は温度が高いほど早く進むのです。

だから、冷たく冷やしたアイスティーはステンレスボトルに入れて長時間持ち歩いてもあまり劣化しません。

紅茶の劣化は温度がとても関係しているのです。

◆紅茶の種類によって劣化の仕方は変わる?

温かい紅茶を長時間持ち歩いた時よりも温かい緑茶を持ち歩いたほうが、劣化が早いと感じたことがありました。

紅茶も茶葉によって、劣化に違いが出るのかな?と実験をしてみました。

今回はキャンディとダージリンセカンドフラッシュで実験。
どちらもストレートでお砂糖も入れていない状態です。

<淹れてすぐの紅茶の状態>

こちらはキャンディ。色も綺麗で、紅茶の香りもちゃんとあります。
こちらはキャンディ。色も綺麗で、紅茶の香りもちゃんとあります。
こちらはダージリンセカンドフラッシュ。色も綺麗でさわやかなダージリンの香りがしています。
こちらはダージリンセカンドフラッシュ。色も綺麗でさわやかなダージリンの香りがしています。

<1時間後の紅茶の状態>

1時間後のキャンディ。少し色が濃くなり、香りが弱くなってしまいました。
1時間後のキャンディ。少し色が濃くなり、香りが弱くなってしまいました。
1時間後のダージリンセカンドフラッシュ。こちらも色が濃くなり、少しだけ渋さが増したような感じ。
1時間後のダージリンセカンドフラッシュ。こちらも色が濃くなり、少しだけ渋さが増したような感じ。

<2時間後の紅茶の状態>

2時間後のキャンディ。少し生臭い臭いになり、味に酸味が出てきました。
2時間後のキャンディ。少し生臭い臭いになり、味に酸味が出てきました。
2時間後のダージリンセカンドフラッシュ。さらに色が濃くなり、香りが弱くなりました。そして甘みが出てきました。
2時間後のダージリンセカンドフラッシュ。さらに色が濃くなり、香りが弱くなりました。そして甘みが出てきました。

<3時間後の紅茶の状態>

3時間後のキャンディ。生臭さと酸味が強くなり、飲みたくない紅茶になってしまいました。
3時間後のキャンディ。生臭さと酸味が強くなり、飲みたくない紅茶になってしまいました。
3時間後のダージリンセカンドフラッシュ。ダージリンの爽やかさは無くなってしまいました。でも味はそんなに悪くない感じ。
3時間後のダージリンセカンドフラッシュ。ダージリンの爽やかさは無くなってしまいました。でも味はそんなに悪くない感じ。

<4時間後の紅茶の状態>

4時間後のキャンディ。色が濁ってきました。生臭さと酸味はさらに強くなっています。
4時間後のキャンディ。色が濁ってきました。生臭さと酸味はさらに強くなっています。
4時間後のダージリンセカンドフラッシュ。香りがしなくなり、スッキリさもなくなり、渋みを感じるようになりました。
4時間後のダージリンセカンドフラッシュ。香りがしなくなり、スッキリさもなくなり、渋みを感じるようになりました。

実験結果

キャンディは2時間後、ダージリンセカンドフラッシュは4時間後には美味しくない紅茶になってしまいました。

 

キャンディよりもダージリンセカンドフラッシュのほうが、長く美味しさを保っていましたが、それでも4時間後には美味しくなくなっているなんて!

 

やっぱり、紅茶は長時間は持ち歩けないということを再認識する結果でした。

◆お砂糖やミルクを入れた紅茶はどうか

私は普段はストレートで紅茶を飲むことが多いのですが、ストレートでは長時間の保存に向かないということが分かり、

お砂糖やミルクを入れた状態ならどうかな?と思って、こちらも実験してみました。

今度はお砂糖を入れたキャンディとミルクを入れたキャンディです。

<淹れてすぐの状態>

300mlの紅茶に対して小さじ2杯のお砂糖を入れました。
300mlの紅茶に対して小さじ2杯のお砂糖を入れました。
300mlの紅茶に対して30mlの牛乳を入れました。
300mlの紅茶に対して30mlの牛乳を入れました。

<1時間後の紅茶の状態>

まだ変化は感じません。
まだ変化は感じません。
こちらも変化は感じません。
こちらも変化は感じません。

<2時間後の紅茶の状態>

変化はほぼ感じず、美味しく飲める状態。
変化はほぼ感じず、美味しく飲める状態。
こちらも大丈夫、温度は少し下がりましたが、まだ美味しく飲める温度です。
こちらも大丈夫、温度は少し下がりましたが、まだ美味しく飲める温度です。

<3時間後の紅茶の状態>

少し色が濃くなってきましたが、まだ平気です。
少し色が濃くなってきましたが、まだ平気です。
さらに温度は下がりましたが、まだ美味しく飲めます。
さらに温度は下がりましたが、まだ美味しく飲めます。

<4時間後の紅茶の状態>

さらに色が濃くなり、渋さが目立ってきました。
さらに色が濃くなり、渋さが目立ってきました。
少しぬるいけど、まだ美味しく飲めます。
少しぬるいけど、まだ美味しく飲めます。

<5時間後の紅茶の状態>

渋さが気になる、酸味も出てきました。
渋さが気になる、酸味も出てきました。
さらにぬるくなったけど、味はまだ大丈夫。
さらにぬるくなったけど、味はまだ大丈夫。

<6時間後の紅茶の状態>

香りは全くしなくなり、渋さが強くなり、飲んだ後の口にも渋さが残りました。
香りは全くしなくなり、渋さが強くなり、飲んだ後の口にも渋さが残りました。
さらにさらにぬるくなったけど、味の変化はあまり感じません。
さらにさらにぬるくなったけど、味の変化はあまり感じません。
実験結果

お砂糖を入れたキャンディは4時間までは美味しく飲めました。

 

ストレートに比べて2時間も美味しさをキープすることが出来ました。

 

そして、ミルクを入れた場合は8時間たっても、味に大きな変化はありませんでした。

◆温かい紅茶を持ち歩くのに最適な方法

今回の実験でミルクティーなら長時間持ち歩いても大丈夫という結論が出ました。

今回の実験で分かったこと

温かい紅茶はなにも加えないストレートの状態よりも砂糖やミルクを入れたほうが美味しさを長く保てる。

砂糖よりもミルクのほうが、紅茶の劣化を遅らせることが出来る。

という訳で、ステンレスボトルで温かい紅茶を持ち歩くにはミルクティーにしてから持ち歩くことをおすすめします。

この実験をするまでは、ミルクティーのほうが腐り易そうだし、ステンレスボトルに牛乳を入れるのが、良くないことのようで躊躇していました。

でも、この実験のあと、何度もミルクティーをステンレスボトルに入れて持ち歩いてみましたが、その日のうちに飲めば、腐ることもなく、8時間くらい経っても、美味しいミルクティーのままでした。

そして、ミルクティーにすると、ミルクによって少し温度が下がるのでステンレスボトルから直接飲んでも、大丈夫な温度になったこともいいなと思いました。

6時間くらい経つと、少しぬるくなってしまうけど、美味しくない紅茶を飲むよりは、ずっといいと思いました。

温かい紅茶は、ミルクティーにしてから持ち歩くと長時間、美味しさをキープできることが分かりました。
温かい紅茶は、ミルクティーにしてから持ち歩くと長時間、美味しさをキープできることが分かりました。

◆ミルクティーを入れたステンレスボトルのお手入れ

ミルクティーにすると牛乳の油分がボトルについてしまうのでストレートの紅茶を入れた時よりも、しっかりステンレスボトルを洗う必要があります。

私は軽くゆすいだ後、熱湯をこぼれるくらいに入れて、それから洗剤で洗うようにしました。

以前はキッチンの蛇口からでるお湯で洗っていましたが、(もちろん洗剤は使っていました。)ボトルを洗うために、いちいちお湯を沸かして、沸騰したお湯ですすいでから洗うようにしました。

少し手間はかかるけど、このようにしたほうがステンレスボトルを清潔に保てるし、

以前、ステンレスボトルには菌がいっぱい繁殖していることもあると聞いたことがあるので、殺菌にもなっていいかなと思っています。

いかがでしたか?

ミルクティーをステンレスボトルに入れて持ち歩くのに抵抗がある方も多いと思いますが、私はもう何度もこの方法で持ち歩いているけど、問題なく温かいままのミルクティーを長時間楽しめています。

よかったら、一度試してみてくださいね。

私は、アイスティーを持ち歩きたくなる時期までは、この方法で紅茶を持ち歩こうと思っています。