キャンディとはどんな紅茶?特徴や美味しい入れ方、おすすめの飲み方は?
今日紹介する紅茶はスリランカの紅茶「キャンディ」。
クセや渋みが少なく飲みやすい紅茶です。
また、水色が紅茶らしくキレイなことからアイスティーにもよく使われます。
今日はそんな紅茶「キャンディ」を詳しく紹介します。
目次
◆キャンディ基本情報
産地:スリランカ
標高:600m~1200m
収穫時期:通年
◆キャンディ紅茶の味の特徴
キャンディは香りや風味が優しく口当たりがよい紅茶。
渋みや酸味がまろやかなので飲みやすい紅茶です。
クセが少ないことから、主にブレンドティーに使われる紅茶です。
◆キャンディ紅茶の水色(すいしょく)
キャンディの水色(すいしょく)は紅色に近いオレンジ色です。
キャンディは特に水色(すいしょく)が美しいと評価されている紅茶。
鮮やかで美しく、深みがありながら、輝くような透明度があるので
紅茶らしい綺麗な色を楽しめます。
◆キャンディ紅茶の茶葉の特徴
キャンディの紅茶の多くは茶葉をカットしたBOP(ブロークンオレンジペコ)が主流です。
茶葉をそのまま加工したOP(オレンジペコ)やCTCの茶葉も少量ながら生産されています。
紅茶の茶葉の大きさについて詳しくはこちら↓
味:香りや風味が優しく、まろやかな渋み
香り:ほんのりと甘い香り
水色:紅色に近いオレンジ色
茶葉:赤味をおびた黒褐色
◆キャンディから始まったセイロン紅茶
セイロン紅茶の父と言われている、ジェームズ・テーラーの茶園がキャンディにあったことからキャンディはセイロン紅茶の始まりの地として有名になりました。
イギリスのスコットランドからやってきたジェームズ・テーラーはコーヒー園だった山岳地帯にアッサム種の苗木を植え、セイロン※で最初の茶園を作りました。
※1972年にスリランカに改称するまではセイロンと呼ばれていました。
セイロンはもともとコーヒー栽培が盛んな国でした。コーヒーの栽培は古く17世紀から始められていたそうです。
ジェームズ・テーラーも最初はコーヒー栽培を仕事にしようと1852年にセイロンにやってきました。しかし、1859年に突如発生した「さび病」という病害により次々とコーヒーの木は枯れてしまいました。
そこで、農園主たちはかわりに茶の栽培をしようと試みました。しかし茶の栽培は難しくなかなか成功しませんでした。
そんななか、初めて茶の栽培に成功したのがジェームズ・テーラーでした。
ジェームズ・テーラーはその功績を認められ、「紅茶の神様」と呼ばれるまでになりました。
ジェームズ・テーラーのおかげでスリランカでは紅茶の生産ができるようになり
今では紅茶の主要産出国となっています。
◆キャンディは古都の名前
現在キャンディと呼ばれている地方には、その昔キャンディ王国という国があり、その国の首都がキャンディでした。
キャンディとはシンハラ語で山を意味する「カンダ」から来た名前です。
◆キャンディのおすすめの飲み方
キャンディは渋みが少なくまろやかな味わいの紅茶です。
ほんのりと甘い香りがあり、口当たりは爽やか。
クセがないので飲みやすく、アレンジティーにも使用しやすい、幅広く使える紅茶です。
水色がきれいなのでアイスティーにも向いています。
◆キャンディ紅茶のおいしい入れ方
ティーバッグのキャンディ紅茶の場合のおいしい入れ方
ストレートで飲むなら、蒸らし時間は2分
ミルクティーで飲むなら、蒸らし時間は3分がおすすめです。
ティーバッグの入れ方はこちらをご参考に↓
リーフティーのキャンディ紅茶の場合のおいしい入れ方
2杯分の紅茶を入れられる300ml程度の容量のティーポットを使う場合は
茶葉の量は6g(小さじ2杯)がおすすめ。
蒸らし時間は
ストレートなら3分
ミルクティーなら4分がおすすめです。
ティーポットでの紅茶の入れ方はこちらをご参考に↓
キャンディは風味が弱いのでミルクティーにするのは物足りないと思われることも多いけれど、抽出時間を長めにしっかりとれば、ミルクティーにも合います。
さっぱり目のミルクティーがお好みの方にはキャンディがおすすめです。
◆キャンディのおすすめのマリアージュ
マリアージュとは紅茶と食べ物の組み合わせのことでペアリングとも呼ばれます。
キャンディは主張があまりなく、渋みも、酸味も、甘みもほどほどの紅茶なので、どんな食べ物とも合わせやすい便利な紅茶です。
キャンディはスイーツだけじゃなくお食事にも合わせやすい紅茶で、特にトマトとの相性が良いです。
トマトと紅茶を合わせるなんて意外かもしれませんが2011年に発表されたフードペアリング理論によると紅茶とトマトは相性が良いのです。
トマトと紅茶は酸味という共通項があるのでハーモニーを楽しめる組み合わせ。
トマトは酸味があるといっても繊細な酸味なので、酸味が強すぎる紅茶ではトマトには合いません。だから、ほどほどの酸味のあるキャンディがちょうどよいのです。
紅茶に合う意外な食べ物を紹介した記事でもトマトとキャンディの相性の良さを紹介しています。
キャンディをスイーツと合わせるなら、繊細な味わいのケーキ。
香りや風味が優しく口当たりがよいキャンディはフルーツとクリームを使った優しい味のスイーツにぴったりです。
こちらは苺のムースケーキ。
生の苺をそのまま使ったケーキならニルギリが合いそうだけど、苺と生クリームを合わせたムースだとニルギリでは、さっぱりしすぎて物足りないのです。
そんなムースのケーキにはニルギリと同じくクセがないけれど、ほんのり甘みのあるキャンディはぴったりなのです。
フルーツとクリームが両方使われていて、どっちに合わせてよいか迷うときには、主張のあまりないキャンディが活躍します。
例えば、カスタードプリンと合わせるならアッサムがいいけど、フルーツが入ったカスタードプリンなら、アッサムのコクがちょっと強そう・・・
生クリームとフルーツを使った甘ーいケーキならディンブラが合いそうだけど、クリームの甘さが控えめで、フルーツの味のほうが引き立っているケーキだと、ディンブラの渋みが気になりそう・・・
なんて時にはキャンディだと美味しいマリアージュになりやすいのです。
キャンディとスイーツの組み合わせについてはこちらのページでたくさん紹介しています。
いかがでしたか?
あんまり特徴がない紅茶のキャンディだけど、風味がどれもほどほどなのは、バランスが取れた良い紅茶とも言えますよね。
キャンディは飲みやすい紅茶なので紅茶初心者さんにもお薦めの紅茶。
そして、どんな食べ物にも合わせやすいので常備しておきたい便利な紅茶です。