洋食器 ブランド紹介 マイセン(独)
洋食器好きではなくてもご存知の方が多い「マイセン(meissen)」はヨーロッパで一番古い磁器メーカーで、なんと300年以上の歴史があります。
マイセンと聞くと超高級品というイメージがありますが、白磁のシリーズならお手頃価格のものもあるんですよ。
今日はそんな「マイセン」のことを紹介いたします。
マイセンの歴史
1709年 創業。ザクセン公国(現在のドイツ)のアウグスト強王が錬金術師のヨハン・フリードリッヒ・ベドガーに白磁を作られたことから歴史は始まります。
1720年 ヨハン・グレゴリウス・ヘロルトという絵師をウィーンから招き、ロココ調の作品を多く作出。
1723年 贋作防止のために双剣のマークが作られる。
1731年 造形家ケンドラーを迎え、大型動物彫像やスノーボウルが作られるようになる。
1862年 マイセンフラワーの絵師ユリウス・エドゥアルト・ブラウンスドルフを迎える。
1904年 ヘンチェル人形が作られる。
1970年代 マイセン5人組の活躍(現在はすでに引退)アラビアンナイト、サマーナイトドリーム、エンジェル楽団、グローサー・アウスシュニットシェイプなどの人気シリーズを生み出す。
マイセンの代表的なシェイプ
ノイアー・アウスシュニットシェイプ
マイセンを代表する造形家ケンドラーが1745年に作ったシェイプ。
アウスシュニットとはドイツ語で「切り出した」の意味。淵のラインがその名のように切り出したようなデザインになっています。
ハンドルのデザインも特徴的で、2本の粘土を編み込んで作られています。
ブルーオニオンやインドの華で採用されているシェイプです。
グローサー・アウスシュニットシェイプ
1973年ルートヴィッヒ・ツェプナーが睡蓮をイメージして考案しました。
花弁・葉おしべを思わせる飾りが特徴の、現代マイセンを代表するシェイプです。
アラビアンナイトシリーズやブルーオーキッドシリーズで採用されています。
マイセンの代表的なデザイン
ブルーオニオン
マイセンの有名すぎる代表作。多くの窯がこのシリーズをまねて似たようなデザインを作りました。
19世紀末からは模倣品対策として、竹の根元あたりにマイセンの窯印である双剣マークを入れるようになりました。
中国の磁器からヒントを得て作られた絵柄はザクロ、竹、桃など不老長寿や子孫繁栄を意味するおめでたい柄。ザクロがたまねぎに見えたことからブルーオニオンと名付けられました。
マイセンの代表作ブルーオニオンのプレート。洋食器のスタンダードとも言えるデザインですが、このマイセンが本家本元です。
波の戯れ
現代で一番数が出ているんじゃないかと思えるくらい、マイセン売場ではいつも目にするデザイン。
波をモチーフにした曲線的で優雅なフォルムと、表面に施された、さざ波のようなレリーフが特徴です。
お値段も手ごろですし、喫茶店でもよく使われているので、マイセンの中でも一番親しみやすいデザインだと思います。
前述のとおり、マイセンの食器は年々、入手しにくくなってしまっているのですが、カップ&ソーサーのセットで1万円未満から手に入ります。
波の形は型で形成されますが、仕上げは職人が一つ一つ手作業で彫っているそうです。
写真は無地のものですが、絵付けをされたものや、波の形がなく表面がツルツルしたものも作られています。
いかがでしたか?
マイセンの歴史は300年以上。それだけの歴史の長さもあってデザインやシェイプは多種多様ですが、一貫していえるのはその白磁の美しさ。絵付けのない白磁のシリーズが豊富なことからも、白磁への自信が感じられます。
高級品と思われているマイセンですが、絵付けのないシンプルな白磁のものは意外と安価で、1万円以下でも手に入れることが出来ます。
ただし、マイセンは今後、値上がることはあっても値下がることはないと言われています。日本は数年前まで非常に円高だったので、その時買付したマイセンは安く出回ることもありますが、これから買付するマイセンは円高の時よりも高くなってしまうことは必須。
通販でも在庫限りや在庫切れになってしまっているものがとても多いので、欲しいマイセンがあれば早めに手に入れることをお勧めします。
ブランド洋食器を扱っているルノーブルさんでもマイセンのカップやプレートの通販をされています。残りわずかなものもあるの、気になる方はお早めにチェックしてみてください。