アフタヌーンティーのマナーとは？服装や食べ方の順番、紅茶の飲み方について

ケーキスタンドに盛られた華やかなティーフードに紅茶もたっぷりいただける優雅なアフタヌーンティー。

行ってみたいけど服装やマナーが心配・・・どこから食べていいのか分からない・・・という方のために高級ホテルなどのラグジュアリーな空間でのアフタヌーンティーのお作法を詳しくお伝えします。

お作法と言っても茶道のように難しくはないので、ポイントを知っておくだけで安心してアフタヌーンティーが楽しめるようになりますよ♪

◆アフタヌーンティーのマナー 服装はどんなのがいいの？ドレスコードは？

アフタヌーンティーを楽しめる高級ホテルのラウンジではドレスコードが設けられていることが多いものです。

とは言っても、フォーマルやセミフォーマルなどの堅苦しいドレスコードを設けているホテルはあまりなく、カジュアルエレガンスやスマートカジュアルなどのライトなドレスコードです。

要は普段着ではなく、キレイめの服装であればＯＫなのですが、そこの線引きが難しいんですよね。

というわけで、まずはＮＧの服装から紹介します。

高級ホテルでのアフタヌーンティーで避けたい服装

・キャミソール
・タンクトップ
・Ｔシャツ
・ジーンズ
・ショートパンツ
・ミニスカート
・生足
・サンダル
・ミュール
・スニーカー
・カジュアルなブーツ

これらの洋服や靴を身につけなければほぼＯＫです。

では、具体的にどんな服装がアフタヌーンティーにふさわしいかというと

高級ホテルでのアフタヌーンティーでおすすめの服装

ワンピース

ひざ丈かそれより長い丈のもので、袖がないタイプの場合はジャケットやキレイ目のカーディガンを合わせます。

ジャケットとスカート

ジャケットといってもお仕事っぽいものでなく華やかなもののほうがアフタヌーンティーにはふさわしいです。テーラードよりもラウンドネックなど衿の無いジャケットのほうが良いです。

また、パンツスタイルはあまりおすすめしませんが、エレガントなスタイルでゆったりとしたドレッシーなパンツならホテルのラウンジの雰囲気に似合うと思います。

そして足元は必ずストッキングを着用してパンプスを合わせるのが正解です。

高級なホテルでもホテルによってはもう少しカジュアルな服装でも浮かないところもありますが、「私、ちょっと場違いな服装をしているかも・・・」と思うとアフタヌーンティーを楽しめなくなる可能性があるので、初めて行くホテルの場合は上記の様な安心して楽しめそうな服装をしていくことをおすすめします。

◆アフタヌーンティーのマナー 食べ方の順番は？

３段のケーキスタンドで提供されるアフタヌーンティーのティーフードは基本的に
下段がセイボリー、中段がスコーン、上段がスイーツとなっています。

正式なマナーでは下から順に食べて行くことになるので、

セイボリー→スコーン→スイーツ

と食べ進めて行くのが正しいのですが、このマナーはイギリスのヴィクトリア時代にできたもの。

アフタヌーンティーが登場した当時は３段のケーキスタンドはテーブルではなく、床に置かれていて、メイドなどの給仕たちが主人やゲストの食べるスピードに合わせて一皿ずつテーブルに運んでいました。

その順番がセイボリー→スコーン→スイーツだったのです。

なので運ばれてきた順に一皿ずつ完食しないと、テーブルにいる人全員が次のお皿に進めないことから、食べ方の順番が出来たのです。

でも、現在のアフタヌーンティーは最初からテーブルの上にティーフードが置かれていますし、ホテルによってセイボリーやスコーンの位置はまちまち。上段はスイーツのことが多いですが、スコーンが上段に来ているホテルもあります。

そのような時はスコーンが温かいから、スコーンの上にお皿があると冷たい状態が好ましいスイーツやセイボリーが温まってしまうからスコーンを一番上に乗せたりしているのです。

そして、温かいスコーンを出しているということは、温かい状態でスコーンを食べてほしいから、そうしているんです。

ということは、その場合はセイボリーからよりもスコーンから食べることが望ましいのです。

美味しく食べてもらうために温めたスコーンなのに、先にセイボリーを食べてしまっては、せっかくの行為を無駄にすることにもなってしまいます。

また、グラススイーツなどは冷えている状態が美味しいものもあります。パンナコッタやムースは冷たいほうが美味しいですよね。

でもアフタヌーンティーの昔の作法通りに食べ進めて行くと、スイーツは一番後になるので、食べるときにはぬるくなってしまいます。

なので、冷たい状態が美味しいティーフードはぬるくならないうちに食べたほうがホテルのおもてなしの気持ちを大切にしていることになります。

マナーの基本は周りの人に不快感を与えないようにするためのもの。

先にスコーンやスイーツを食べても周りの方が気分を害さないようであれば、食べる順番は気にしなくてもいいと思います。

ということで、私は食べる順番はあまり気にせず、美味しく食べられる順番で食べています。

ただし、マナーの先生などマナーに厳しい方とご一緒するときは、その方がアフタヌーンティーの正式な順番で召し上がっているときは私もそのように正式なマナーを守ってティーフードをいただくようにしています。

◆アフタヌーンティーのマナー お皿の使い方は？

ホテルでアフタヌーンティーをするとケーキスタンドとは別に取り皿があります。

ケーキスタンドから直接ティーフードを食べるのはマナー違反なので必ず取り皿にティーフードをとってから食べるようにします。

ケーキスタンドからティーフードを取るときは手で取って大丈夫です。

アフタヌーンティーは基本的にフィンガーフードといって手で食べてＯＫな食べ物が提供されるものだからです。

取りにくい場合はナイフやフォークを使ってもＯＫです。

もちろん、取り皿から食べる時にもナイフやフォークを使ってＯＫです。

ただし、一度口をつけたフォークやナイフでケーキスタンドのティーフードをとることはマナー違反なので、必要な場合にはホテルのスタッフに新しいフォークやナイフをもらいましょう。

取り皿も汚れてしまったら新しいものと取り換えてもらえるので、遠慮なく新しいものをお願いしましょう。

◆アフタヌーンティーのマナー スコーンの食べ方は？

アフタヌーンティーに必ずといって登場するスコーンにも食べ方のマナーがあります。

スコーンはそのままかじりつくのはＮＧで、上下半分に割ってからクロテッドクリームやジャムを付けていただきます。

クロテッドクリームやジャムはお席に一つしかない時は、スコーンナイフを使って自分の取り皿にクロテッドクリームやジャムを取り分けてから、自分のナイフでスコーンに塗るようにします。

クロテッドクリームやジャムを塗るときはナイフを使いますが、スコーンを割るときにはナイフは使わないほうがスマートです。

スコーンの名前の由来はイングランド国王の椅子の中に入っていた石から来ているので、スコーンにナイフを入れることは謀反につながるイメージなのでイギリス人はナイフでスコーンを切らないのです。

スコーンにクロテッドクリームやジャムを付ける順番はどちらが先でもＯＫです。

クロテッドクリームを上に付ければクロテッドクリームの味が強調され、ジャムを上に付ければジャムの味が強調されるので、お好みに合わせて食べてください。

◆アフタヌーンティーのマナー 紅茶の飲み方は？

紅茶の飲み方はテーブルの高さによって異なります。

テーブルが低い時はソーサーも一緒に持って紅茶をいただきます。

テーブルが高い時はティーカップだけを持って紅茶をいただきます。

そして、ティーカップは必ず片方の手で持つようにします。
両手で持つのはマナーとしてＮＧなのです。

またティーカップのハンドル（持ち手）には指を通さず、つまむのが正式なティーカップの持ち方です。

ティーカップの使い方はこちらの記事により詳しく説明してます。

◆アフタヌーンティーのマナー 紅茶の選び方は？

高級ホテルでのアフタヌーンティーは紅茶のおかわりが何度でも出来て、茶葉をその都度選べるところがほとんどです。

どの紅茶から飲むのがよいというマナーはないので、好きな紅茶を好きな順番で選んでＯＫです。

でも、どの紅茶を選んだら良いか分からないというときにはティーフードに合わせて紅茶を選ぶとよいと思います。

セイボリーをいただくときにはミルクティーよりもストレートのほうが合いそうなので、
ストレートで飲んでも美味しい紅茶のダージリンやディンブラやニルギリ、セイロンブレンド、アールグレイなどがおすすめです。

スコーンにはミルクティーがよく合うので、
アッサムやウバやルフナ、イングリッシュブレックファストなどがおすすめです。

スイーツはさっぱり目のものにはストレートが、タルトやパウンドケーキにはミルクティーのほうがおすすめです。

そして、おかわりの時に紅茶を変えられない場合はストレートでもミルクティーでも美しく飲める、ディンブラやセイロンブレンドを選んでおくと無難かなと思います。

もちろん、お好みで大丈夫なのでお好きなものを選んでくださいね。