<お菓子と紅茶のマリアージュ>デメルの「ザッハトルテ」に合う紅茶は?
![デメルの「ザッハトルテ」と紅茶](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-whole01.jpg)
「マリアージュ」とは食べ物と飲み物の組み合わせのことで「ペアリング」とも呼ばれます。
ベストな組み合わせはお互いの良さを引き出すことができ、美味しさがより一層アップします。
だからスイーツを最高に美味しくいただくには、そのスイーツに合う紅茶を見極めることがとっても大切なのです。
今日のスイーツはDEMEL(デメル)のチョコレートケーキ「ザッハトルテ」です。
さて、どんなマリアージュになったでしょうか?
◆今日のお店「DEMEL(デメル)」とは
DEMEL(デメル)は1786年にオーストリア・ウィーンで誕生したお菓子屋さん。
1799年にはウィーン王宮御用達となった由緒正しいお店です。
フランツ・ヨーゼフ1世の皇妃エリーザベトやメッテルニヒの孫娘のパウリーネなど上流階級の女性達に愛されたお店として知られています。
デメルのお菓子で特に有名なのは「ザッハトルテ」。
ホテル・ザッハーと商標をめぐり法廷で争った「甘い七年戦争」の逸話も有名ですね。結局はどちらも「ザッハトルテ」の名称を使うことを許されました。
デメルは「ザッハトルテ」の他にもチョコレートを使ったお菓子が多く、クッキーやクーヘンにもチョコレートを使ったものが多いのが特徴です。
◆今日のスイーツ デメルの「ザッハトルテ」
![demel sachertorte piece01](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-piece01.jpg)
ザッハトルテは19世紀にウィーンで誕生した世界的に有名なチョコレートケーキ。チョコレートスポンジの上にアプリコットジャムを塗り、特別なチョコレートで全体をコーティングしてあります。
考案したのは当時のオーストリア宰相メッテルニヒの料理人フランツ・ザッハーで、考案した時は彼がまだ見習い2年目で16歳の時。
そのレシピはホテル・ザッハーとデメルに伝えられ、のちに「甘い七年戦争」と呼ばれる商標争いが起こりました。オリジナルと名乗る権利はホテル・ザッハーに与えられましたが、デメルもザッハトルテの商標を使うことが許されました。
ホテル・ザッハーのザッハトルテは「オリジナルザッハトルテ」という名で丸いメダル型のチョコが目印。スポンジが2層になっていて、その間にもアプリコットジャムが塗られています。
デメルのザッハトルテは「デメルのザッハトルテ」という名で三角のメダル型のチョコが目印。スポンジは1層でアプリコットジャムはスポンジとコーティングされたチョコレートの間のみに塗られています。
![1/6にカットしたデメルのザッハトルテ。三角のメダルに合わせてカットするとちょうど1/6になります。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-piece05.jpg)
![真横からデメルのザッハトルテ。チョコレートの厚みが贅沢ですね!
スポンジとチョコレートの間にアプリコットジャムが挟まれているのも分かりますね!](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-piece06.jpg)
デメルのザッハトルテはパッケージも豪華で桐の箱に入っています。
![このようなしっかりした桐の箱に入っています。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-package01.jpg)
![箱を開けると大事そうに包装紙に包まれたザッハトルテがお目見え。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-package02.jpg)
![包装紙を開くとさらに紙に包まれているザッハトルテ](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-package03.jpg)
![やっとザッハトルテが出てきました。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-package04.jpg)
![今回のザッハトルテは3.5号のもの。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-piece02.jpg)
![直径は9.5cm、高さは4.5cmです。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-piece03.jpg)
◆選んだ紅茶は「ウバ」
![ウバの水色(すいしょく)は赤味が強いオレンジ色です。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-tea01.jpg)
ザッハトルテはチョコレートがたっぷり使われた、とっても甘いケーキ。
その甘さをすっきり流してくれる紅茶との相性がとても良いので、鋭い渋みがあるウバを選びました。
◆ウバという紅茶
![ウバはミルクティーによく合う紅茶です。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-tea02.jpg)
◆マリアージュの結果
![カップ&ソーサーとケーキ皿はロイヤルアルバートの100周年記念の復刻シリーズのリージェンシーブルー(1900年代)です。](https://tea-magazine.net/wp-content/uploads/2020/07/demel-sachertorte-whole02.jpg)
デメルの「ザッハトルテ」とウバの相性
チョコレートとウバは相性抜群なので、ザッハトルテともよく合いました!
ザッハトルテはケーキの中でも甘さが強いケーキ、そしてチョコレートもたっぷりなので油分も結構多いはず。
そんなストロングなケーキには紅茶の中でも渋みが最強にストロングなウバじゃないと物足りない!と思うくらい美味しかったです。
ストレートでもミルクティーでもどちらも美味しいマリアージュでした。
「ザッハトルテ」に合いそうな、その他の紅茶
ディンブラ
ザッハトルテはスッキリとしていてキレのある渋みがある紅茶が良く合うので、
ウバ以外ではディンブラが合いそうです。
ディンブラはウバに比べると、渋みがすこし抑え気味なので、ウバの渋みがニガテな方はディンブラを合わせることをおすすめします。
私はお菓子と紅茶の組み合わせの相性が良いものを研究するのが大好きです。
その研究を始めようとしたきっかけが、デメルのザッハトルテとウバの組み合わせなのです。
実は以前はウバの鋭すぎる渋みがニガテで、ウバはミルクをたっぷり入れないと飲めませんでした。
紅茶の勉強をし始めて、ウバがチョコレートと相性が良いことをしり、それを確かめるためにデメルのザッハトルテとウバを合わせてみたところ、ストレートでもウバが美味しく飲めました。
自分でも驚くくらいストレートのウバが美味しくて、これはザッハトルテのおかげに違いないと組み合わせ(マリアージュ)の面白さを実感したんです。
その時思ったのが、辛いワサビを大トロに付けると、あまり辛さを感じないこと。
ウバもチョコレートの油分と甘さで渋みが和らいで、美味しさだけが残るのね!と理解したんです。
それからは、最高のマリアージュを見つけたくて、ずーっと研究し続けています。
だから、マリアージュの楽しみを教えてくれたデメルのザッハトルテは私にとって思い入れの深いケーキ。
数年ぶりに食べて、がっつり甘いザッハトルテとめっちゃ渋いウバという最強のマリアージュを味わえて、とても幸せでした!
◆今日のお店とスイーツの詳細
DEMEL(デメル)
店名:デメル 日本橋三越店
所在地:東京都中央区日本橋室町1-4-1 三越本館B1F
最寄駅:
東京メトロ銀座線「三越前駅」より徒歩3分
東京メトロ半蔵門線「三越前駅」より徒歩5分
TEL:03-3231-1261
営業時間:10:30~19:30
定休日:日本橋三越本店に準ずる
ザッハトルテ 3.5号
2,160円(税込)
ザッハトルテは4号(3,240円)、5号(5,400円)もあります。
デメルのお菓子は公式通販の他、高島屋オンライン、大丸松坂屋オンライン、楽天
などでもお取り寄せできます。