9種類の苺のショートケーキと紅茶のマリアージュ(組み合わせ)を探すティーパーティー

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苺のショートケーキと紅茶のマリアージュ(組み合わせ)を探すティーパーティーを開きました。

苺のショートケーキの食べ比べのパーティーは昨年も実施したのですが、真夏に開催してしまったので、苺のショートケーキを売っているお店が少なく、そして旬ではない苺なので、苺があんまり美味しくないという悲しい状況でした。

次は苺の季節に開催しようということで、苺のショートケーキがたくさん売っているこの時期にリベンジで開催しました。

第1弾の「ショートケーキに合う合う紅茶のマリアージュ(組み合わせ)を探すティーパーティー」の記事はこちら>>

第2弾の「9種類のモンブランと4種類の紅茶のマリアージュ(組み合わせ)を探すティーパーティー」の記事はこちら>>

 

ショートケーキというケーキとは


ショートケーキは日本独特のケーキです。

ショートケーキは苺と生クリームと柔らかいスポンジから作られるケーキ。

イギリスやアメリカにもショートケーキと呼ばれるケーキはありますが
日本のショートケーキとは少し違います。
苺と生クリームを使用しているところは同じなのですが、スポンジ生地ではなく、もっと硬くて、サクサクした生地なのです。

そして、フランスにもショートケーキに似たようなケーキがあります。
それは「フレジェ」というケーキ。フレジェはフランス語で苺。
フレジェは生クリームではなくカスタードクリームとバターで作ったムースリーヌというクリームと苺を合わせたケーキです。

では、日本でいうところのショートケーキは誰が作ったかというと、宮内庁御用達の原宿コロンバンの創業者である門倉國輝という説と不二屋の創業者である藤井林右衛門という説があります。

どちらも大正時代に日本のショートケーキの元祖を作ったとなっていますが、実際にショートケーキが広まったのは冷蔵庫が普及した昭和30年頃なので
どちらが元祖かわからなくなってしまったようです。

どちらにしても、日本人は硬い食感よりも柔らかい食感が好きな民族なので、その好みに合わせて誕生したのが日本のショートケーキなのだと思います。

今回用意したショートケーキの紹介

                     
                     

今回用意したショートケーキは9種類。

・アンリ・シャルパンティエ(Henri Charpentier)
・オーデリスドゥケンジ(AUX DELICES DE KENJI)
・銀座コージーコーナー
・千疋屋総本店
・新宿高野
・パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤ
・ファウンドリー(FOUNDRY) 
・菓子工房ルスルス
・WAKO

では、詳しくひとつづつご紹介します。

アンリ・シャルパンティエ(Henri Charpentier)

アンリ・シャルパンティエは1969年に芦屋で創業したお店。百貨店でよく見かけるのでとっても有名なケーキ屋さんですよね。
もともとは芦屋の喫茶店で、そのお店でクレープ・シュゼットが評判だったのでケーキ屋さんとして大きくなったそうです。

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◆アンリ・シャルパンティエのショートケーキ

ケーキのトップに苺が3つ。
スポンジは2層で生地は粗め
スポンジの間の苺は少なめ
牛乳の香りのする生クリーム
生クリームは甘さ控えめでした。

大きさ幅約9cm、奥行き約11cm、高さ約6cm
615円

オーデリスドゥケンジ(AUX DELICES DE KENJI)

オーデリスドゥケンジは「ル・コルドン・ブルー」で先生をしていた堀 健志 さんのお店。
東京の下町の商店街の一角にあるお店ですが、ケンジさんのケーキを求めて遠方からもお客さんがやってくる人気店です。

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◆オーデリスドゥケンジのショートケーキ

ケーキのトップに苺が1つ。
スポンジは2層で生地は粗めで固め
スポンジの間の苺は多め
生クリームは甘くなくさっぱりしていました。

大きさ幅約6cm、奥行き約3cm、高さ約5.5cm
400円

銀座コージーコーナー

銀座コージーコーナーは全国展開しているケーキ屋さん。ジャンボシュークリームやジャンポプリンが有名で、その店舗数は600件以上。生ケーキを扱っているお店はそのうち、409件という大きなケーキ屋さんです。ケーキのサイズが大きいのも特徴です。
ショートケーキは通常販売しているものもありますが、今日のショートケーキは期間限定のスイーツで「贅沢紅ほっぺのショート」です。

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◆銀座コージーコーナーのショートケーキ

ケーキのトップに苺(紅ほっぺ)が3つ。
スポンジは2層で生地は少し粗め
スポンジの間の苺は大きめ


大きさ幅約10cm、奥行き約8cm、高さ約7.5cm
648円

千疋屋総本店

千疋屋総本店は日本最大の総合果物店。創業は1834年なので江戸時代にはすでに創業していたのですね。千疋屋は千疋屋総本店の他に京橋千疋屋と銀座千疋屋があり、そのどちらも、この千疋屋総本店からのれん分けしてできました。大正時代にはフルーツパーラーを出店。洋菓子はそのころから作られているようです。

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◆千疋屋総本店のショートケーキ

ケーキのトップに苺が1.5個。
スポンジは2層で生地は少し粗め
スポンジの間の苺は少なめ


大きさ幅約7.5cm、奥行き約5cm、高さ約7cm
648円

新宿高野

新宿高野は1885年創業の果物店。1885年は明治18年で新宿駅が出来た年でもあります。そして大正時代にはフルーツパーラーの営業も始めます。
フルーツの魅力を活かした商品開発をモットーにしているそうなので、ケーキもフルーツの美味しさを引き出せるように作っているのですね。

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◆新宿高野のショートケーキ

ケーキのトップには大きい苺(あまおう)が1個。
スポンジは2層で正方形
スポンジの間の苺も大きい


大きさ幅約6cm、奥行き約6cm、高さ約7.5cm
702円

パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤ

パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤは日本料理の葉山 日影茶屋が運営するパティスリー部門。料理屋さんの歴史は江戸時代まで遡れますが、パティスリーは1972年に出来ました。パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤのケーキは甘さを抑え、素材の風味を大切にしているそうです。

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◆パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤのショートケーキ

ケーキのトップに苺(紅ほっぺ)が1つ。
スポンジは2層で生地は少し細かめ
スポンジの間の苺は大きめ
ケーキからレモンの様な柑橘系の香りがします。


大きさ幅約10cm、奥行き約3.5cm、高さ約6cm
475円

ファウンドリー(FOUNDRY)

ファウンドリーは2015年に軽井沢から始まったケーキ屋さん。
素材の旬を大切にして、お菓子を作っているそうです。
そんなファウンドリーは今、続々と百貨店に出店しています。昨年(2016年)は渋谷の東急に、今年の2月には銀座三越に出店。そして4/25には新宿高島屋にも新店をオープンするそうです。

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◆ファウンドリーのショートケーキ

ケーキのトップに苺(三重レッドパール)が2.5個と苺ジャム。
スポンジは2層で生地は粗め
スポンジの間の苺は小さめ
牛乳の香りのする生クリーム
全体的に香りが強い


大きさ幅約8cm、奥行き約6cm、高さ約7cm
670円

菓子工房ルスルス

ルスルスは東京の赤羽橋から始まったケーキ屋さん。赤羽店以外には浅草店と銀座松屋店しかありませんが、本を出版していたり、お菓子教室もしているので、スイーツ好きには結構有名なお菓子屋さんだと思います。ひとつひとつのお菓子をを丁寧につくっていることが伝わってくるそんな素敵なお菓子屋さんです。

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◆菓子工房ルスルスのショートケーキ

ケーキのトップの苺は1/4。
スポンジは3層で生地は粗めで少し固め
スポンジの間の苺は小さめ
牛乳の香りのする生クリーム
全体的にシンプル


大きさ幅約8cm、奥行き約5cm、高さ約8cm
454円

WAKO

銀座のシンボルである高級店和光。和光は高級宝飾店なのですが、その和光の別館にはケーキ&チョコレートショップがあります。和光は銀座本店以外に大阪や名古屋、札幌などにも店舗がありますが、ケーキを扱っているのはこの銀座別館だけです。

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◆WAKOのショートケーキ

ケーキのトップの苺は1.5個。
スポンジは3層で生地は細かい
スポンジの間の苺は小さめだけどたくさん
牛乳の香りのする生クリーム

大きさ幅約8cm、奥行き約5cm、高さ約7cm
756円

9種類の苺のショートケーキの感想


苺のショートケーキの美味しさは
苺そのものと、スポンジと、生クリームの美味しさで決まると思うのですが
これがそれぞれ別物で、お店ごとにかなり違うのが面白かったです。

1種類食べるのと9種類を食べ比べるのとでは、まったく印象が違って、
自分が何をもってショートケーキを美味しいと感じているのかがよくわかりました。

苺はやっぱり果物屋さんのショートケーキの苺が美味しかったです。

ショートケーキ全体ではWAKOのショートケーキが一番私の好みでした。

今回は用意できなかったけど、私はパティスリーSATSUKIやトシヨロイヅカ、イルプール、エーグルドゥースのショートケーキが好きなので今度は自分好みのショートケーキだけで食べ比べしてみたいと思いました。

でも百貨店に入っていないショートケーキを1度にそろえるのは結構大変ですよね。。。

苺のショートケーキとのマリアージュ用に淹れた紅茶

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今回用意した紅茶は画像左から

・ニルギリ
・アッサム
・ディンブラ
・キャンディ

の4種類

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<ニルギリ>

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ニルギリはインド南部で採れるお茶。
柑橘系のフルーツのように爽やかでサッパリした紅茶。

味にクセがなので飲みやすい紅茶です。

ニルギリについてもっと詳しく知りたい方はこちら>>

今回は原宿のクリスティーで購入したニルギリを使いました。

<アッサム>

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アッサムはインドでとれる紅茶。

高度の低いところで栽培されているアッサム種の紅茶です。

栗やおいものような甘い香りの紅茶で、水色は赤褐色です。

アッサムの詳しい紹介はこちら>>

今回のアッサムはマンガラム茶園のアッサムセカンドフラッシュです。

<ディンブラ>

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ディンブラはスリランカの中高産地で採れるお茶。

適度な渋みとコクがあるバランスのよい紅茶。

紅茶のなかでも特に紅茶らしい紅茶です。

 

ディンブラについてもっと詳しく知りたい方はこちら>>

今回のディンブラはストーニークリフ茶園のディンブラです。

<キャンディ>

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キャンディはスリランカでとれる紅茶。

高度の比較的、低いところで栽培されているアッサム種の紅茶です。

甘い香りで、水色は濃いオレンジ色です。

キャンディの詳しい紹介はこちら>>

今回のキャンディはケニルワース茶園のものです。

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苺のショートケーキと相性の良かった紅茶

今回は4つの紅茶でショートケーキとのマリアージュを試しましたが、私がショートケーキに合うなと思ったのはニルギリとアッサムでした。

もともとニルギリはショートケーキに合うと思っていたので想定内でした。

意外に合うと持ったのはアッサム。今回のアッサムはCTCではなくオーソドックス製法のアッサムで、リーフも大きめなので、さっぱりとしたアッサムだったからかなと思います。

ディンブラやキャンディは合わないわけではないのですが、紅茶のパンチが効きすぎて、ショートケーキより紅茶の風味が勝ってしまう感じがしました。

私はニルギリとアッサムが合うなと思いましたが、ディンブラが合うというお友達もいて、ケーキと紅茶のマリアージュも人それぞれ好みが出て面白いなと思いました。

 

以上が今回のレポートです。

苺が旬で、苺のショートケーキがたくさん売られている時期に9種類もの苺のショートケーキの食べ比べが出来てとても満足でした。

苺のショートケーキはとてもシンプルなケーキなのに、お店ごとにそれぞれ特徴があって、食べ比べはとても楽しかったです。

そして、苺のショートケーキは見た目も華やかで可愛らしいので、視覚的にもとっても楽しめました。

モンブランの食べ比べの時は、しばらくモンブランは食べなくてもいいかな、なんて思ったのですが、ショートケーキはまだまだ食べたいと思ってしまいます。私はやっぱり苺のショートケーキが大好きなんだなと再確認。

今回の味を忘れないうちに、今回は揃えられなかった他のお店の苺のショートケーキも近いうちに食べたいなと思いました。

 

そして、ケーキの食べ比べはとっても楽しいので、次回は違うケーキで企画しようと思ってます。

オペラやアップルパイ、シュークリームなどの食べ比べをしようかなと今からワクワクしています。