紅茶の特徴を知って選べるように!<ティーサロンでの紅茶の選び方-初級編>

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ホテルのアフタヌーンティーや紅茶専門店に行くと紅茶の種類がたくさんあって、どれを選んでいいのか分からなくなった経験はありませんか?

私も紅茶の勉強をする前は、よくわからなくて紅茶の名前で選んでました(笑)

好みの紅茶をちゃんと選べるように、メニューによくある紅茶の種類の説明と簡単な選び方のコツを紹介します。

更新日:2020/09、作成日:2014/04

◆一般的な紅茶のメニュー

紅茶専門店ではお店によっては何百種類も紅茶のメニューがあるところもありますが、ホテルのラウンジや一般的なティーサロンでは多くても20種類くらいです。

名前を見ればなんとなくわかるフレーバーティーは除いて、
よくある産地別紅茶やブレンドティーの特徴をつかんでおけば、紅茶も選びやすくなります。

一般的なお店の紅茶メニューは、だいたい以下のようなメニュー構成です。

  • ダージリン
  • アッサム
  • アールグレイ
  • ウバ
  • ディンブラ
  • ニルギリ
  • キームン
  • キャンディ
  • イングリッシュブレックファストブレンド
  • アフタヌーンティーブレンド
  • ロイヤルブレンド
  • セイロンブレンド

 

ちょっと多いので、わかりやすくするために、ミルクティー向きかストレート向きか、渋みが強いかそうでないかで分類表を作ってみました。

◆紅茶選びに便利な分類表

紅茶選びに便利な分類表

 

紅茶の味は紅茶屋さんや紅茶メーカーによって変わりますし、紅茶の入れ方によっても変わります。

そして味の感じ方は人それぞれなので、この表がどなたにもあてはまるものではないかもしれないけでど、おおまかな参考にはなると思います。

ダージリンについては収穫する時期によって特徴がかなり違うので、季節ごとのダージリンで分類しました。

アッサムはオーソドックス製法とCTC製法によって風味が変わるので別にしました。

アールグレイについてはフレーバティーなのでベースの紅茶によって風味がかなり違うので省きました。

アールグレイについて詳しくはこちらの記事で紹介しています。

◆それぞれの紅茶の特徴

それでは、さらに紅茶の特徴がつかめるように、それぞれの紅茶の特徴について簡単に説明していきます。

ダージリン
ダージリンは収穫された季節によって特徴が変わりますが全体的には

スッキリとした味わいで香りが高いのが特徴。
うまみと渋みのバランスが絶妙。
ストレートティー向き。

ダージリンの名前の後に季節を表す言葉が付いていなければ
ダージリンのブレンドティーです。

ダージリンファーストフラッシュ
緑茶の様な紅茶。
青々しいスッキリとした香り高い紅茶。

ダージリンセカンドフラッシュ
フルーティーな香りのする紅茶。
ダージリンの中では一番華やかな香りの紅茶です。

ダージリンオータムナル
ダージリンの中では渋みがマイルドで飲みやすい紅茶。

アッサム
甘い香りが特徴。
ミルクを入れても負けない強いコクのある紅茶。
茶葉の形状がリーフタイプなら、ストレートでも美味しいけれど
CTCタイプなら渋みが強く出るのでミルクティーがおすすめ。

ウバ
メントールの様なスッキリした香り。
渋みとコクが強くパンチの効いた紅茶。
ミルクティー向き。

ディンブラ
適度な渋みと適度なコク。
バランスの良い紅茶。
ディンブラは濃さの違いによって、飲み方を変えるといいと思います。
薄めの紅茶だったらストレートで、濃かったらミルクティーがおすすめです。

ニルギリ
さっぱりとした紅茶。
柑橘系の香りや青々しい香りのするスッキリとした紅茶です。
ストレートでもミルクティーでも美味しい紅茶です。

キームン
スモーキーで薫製のような、こもった香りがする紅茶。
うま味成分が多く、食事に合う紅茶の代表です。
食事の時はストレートで、スイーツと一緒の時はミルクティーがおすすめです。

キャンディ
クセの無い飲みやすい紅茶。
アイスティーに使われることが多い紅茶です。
ストレートにもミルクティーにも合う紅茶です。

イングリッシュブレックファストブレンド
ミルクティーに合う紅茶をブレンドしたものが多いです。
英国人は朝食のときは必ず紅茶を飲み、ミルクティーにする人が多いので
イングリッシュブレックファストブレンドはミルクティー向きの紅茶です。

アフタヌーンティーブレンド
ダージリンとアッサム、もしくはダージリンとセイロン紅茶のブレンドティーであることが多いです。
アフタヌーンティーブレンドはミルクティー用のブレンドですが、イングリッシュブレックファストよりも軽めのブレンドになっていることが多いのでストレートでも飲みやすい紅茶です。

ロイヤルブレンド
ダージリンやセイロンティーにキームンがブレンドされていることが多い紅茶です。
英国ではロイヤルとつくとキームンのような中国系の紅茶が入っていることが多いです。
どちらかといえばミルクティー用にブレンドされたものが多いです。

セイロンブレンド
スリランカの紅茶のみ、もしくはほぼスリランカ産の紅茶のブレンド
ほかのミルクティ向き紅茶よりも、さっぱりしている紅茶のことが多く、
ストレートティー、ミルクティーどちらでも楽しめるものが多いです。
色が濃かったらミルクティーのほうが適しています。

◆簡単な紅茶の選び方

紅茶の特徴について長々と説明してしまいましたが、

簡単に紅茶を選ぶには

紅茶をストレートで飲みたいのか、ミルクティーが飲みたいのかを最初に決めて、

ストレートで飲みたいときはダージリン

ミルクティーにしたいときはダージリン以外

と覚えておきましょう。

ストレートにするかミルクティーにするか迷っているときや、どっちも楽しみたいときは
紅茶分類表の真ん中にある

アフタヌーンブレンド、ディンブラ、ニルギリあたりを選んでおけばOKです。

◆レモンティーを飲みたいときは?

ここまで、レモンティーについては全く触れてなかったのですが、それは理由が合って

ホテルや紅茶専門店は基本的にイギリス式の紅茶サービスなので、イギリス式だと邪道になってしまうレモンティーはあまり提供されていないのです。

レモンティーは、もともとアイスティーを飲むときにアメリカで生まれた発想なので、アイスレモンティーなら用意しているお店も多いです。

でもメニューになくてもレモンティーが飲みたいと伝えればレモンをいただけることも実は多いので、レモンティーが飲みたいときには遠慮なくオーダーしてみましょう。

レモンティーに合う紅茶の代表はニルギリです。

他にはストレートでもミルクティーでも大丈夫なアフタヌーンブレンドディンブラなどの紅茶がレモンティーによく合います。

◆紅茶を美味しく飲むために…

紅茶の種類をいろいろと紹介しましたが、ミルクティー向けの紅茶がとっても多いですよね。

これは、紅茶の国イギリスではほとんどがミルクティーで飲まれているからなんです。

そして、ミルクティーにするには紅茶は濃く入れたほうが美味しいので、イギリスではしっかりと濃い紅茶が出てきますが、残念ながら日本では、あまり濃くない紅茶が出されることが多いです。

日本人はストレートの紅茶を好む人が多いからなのですが

せっかくミルクティー用にと紅茶の茶葉を選んでも、出てきた紅茶が薄すぎたら美味しいミルクティーにならないですよね。

そんな時は、エレガントに「紅茶の風味があまり感じられないので、もっと濃い紅茶を淹れていただけますか?」とお願いしてみましょう。

きっとミルクティーにぴったりな濃い目の紅茶に淹れ直してもらえますよ!

ティーサロンでの紅茶の選び方<初級編>いかがでしたか?

TeaMagazineではもっと深く紅茶の選び方について知りたい方のために上級編も用意しています。

上級編ではティーフードとの相性を考えて紅茶を選ぶ方法をご紹介しています。

よかったら、こちらも参考にしてみてくださいね!