アイスティーを大量に作りたいときに便利!2度取り方式のアイスティーの作り方

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今日は2度取り方式のアイスティーの作り方をお伝えします。

2度取り方式はダブルクーリング方式ともいいます。
紅茶を2回濾したり、紅茶を2回にわたって氷で冷やすことから、このように呼ばれています。

2度取り方式のアイスティーのメリット
・短時間で大量のアイスティーが作れる
・少ない茶葉でアイスティーが作れる
・失敗が少ない(クリームダウンがしづらい)
・その日の内なら常温保存が可能

2度取り方式のアイスティーは来客が多い時になどにおすすめの作り方です。
多くのティールームもこの作り方でアイスティーを作っています。

2度取り方式のアイスティーを作るのに必要な道具と材料
2度取り方式のアイスティーを作るのに必要な道具と材料

◆必要な道具

  • 抽出用ティーポット
  • 入れ物①(氷で紅茶を冷やすための器)
  • 入れ物②(保存用の器)
  • タイマー
  • マドラー

◆必要な材料

今回は750mlのアイスティーを作ります。

  • 紅茶の茶葉・・・8g~10g(細かい茶葉なら8g、大きい茶葉なら10gがおすすめです)
  • 氷・・・適量(できるだけたくさん)

おすすめの茶葉
2度取り方式のアイスティーは失敗が少ない(クリームダウンがしづらい)ので、どんな茶葉でも大丈夫です。
アッサムやウバなどのタンニンが多くてクリームダウンが起こりやすい茶葉はオンザロック方式で作ると失敗しやすいものですが、2度取り方式のアイスティーは使用する茶葉の量が少ないので、タンニンも少なくなるので、アッサムやウバでもクリームダウンが起こりにくいのです。

今回は水色(すいしょく)が綺麗でアイスティー向きと言われている、「キャンディ」の茶葉を選びました。
今回は水色(すいしょく)が綺麗でアイスティー向きと言われている、「キャンディ」の茶葉を選びました。

◆2度取り方式のアイスティーの作り方(750ml)

(1)お湯を沸かす

やかんに汲みたての水道水を入れ、火にかけて沸かします。
Tea Magazineではいつもお伝えしていますが、紅茶を淹れる時は汲み立ての水道水を使ってください。

汲みたての水道水は酸素がたっぷり入っています。

酸素がたっぷり入った新鮮なお水を使わないと茶葉がジャンピングせず、茶液の抽出が上手にできません。
ペットボトルのお水を使う時は、ボトルを振って空気を含ませてから使ってくださいね。

お湯を沸かすのは、やかんでなくティファールの様な電気ケトルでもOKです。
お湯を沸かすのは、やかんでなくティファールの様な電気ケトルでもOKです。

(2)ティーポットを温める

ティーポットにお湯を入れて温めておきます。

ティーポットを温めるのは、お湯が冷めるのを防ぐためです。紅茶は95度以上の熱湯でないと、きちんと抽出できないからです。

ティーポットが温まったら、ティーポットに入れたお湯を捨てます。

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ここでポイントです。

完全に沸騰したお湯でティーポットを温めると、紅茶を抽出するときのお湯が冷めてしまう、もしくは沸騰しすぎて酸素が抜けたお湯になってしまうので、

沸騰する前のお湯でティーポットを温めておき、茶葉をティーポットにセットしておいて、お湯が完全に沸騰したら、すぐに茶葉の入ったティーポットにお湯を注ぐという順番がおすすめです。

(3)茶葉をティーポットに入れる

茶葉8g~10gを温めたティーポットに入れます。

茶葉は量りで正確に測るのをおすすめしますが、量りがなければティースプーンで量ってください。

小さい茶葉はティースプーン小盛り1杯が約3g、大きい茶葉はティースプーン大盛り1杯が約3gです。

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(4)ティーポットに熱湯を注ぐ

茶葉を入れたティーポットに熱湯を約400ml入れ、すぐに蓋をします。

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(5)紅茶を15分蒸らす

ティーポットに熱湯を入れ蓋をしたら、15分蒸らします。

紅茶は通常は3分蒸らしをおすすめしていますが、2度取り方式のアイスティーでは少ない茶葉を長い時間をかけて抽出する方法なので、しっかり紅茶の成分が出るように15分蒸らします。

少ない茶葉を長時間かけて抽出することにより、紅茶の風味をきちんと出しつつも、アイスティーが濁る原因のタンニンを抑えることが出来るのです。

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(6)氷の準備をする

茶葉を蒸らしている待ち時間に、氷の準備をします。

入れ物①に出来るだけたくさんの氷を入れます。

容器は何でもいいですが、注ぎ口があるものがおすすめです。

後で、氷と茶液を分ける必要があるので、濾し器が付いた容器が便利なのでここではティーポットを使っていますが、手鍋でもOKです。手鍋の場合は茶こしを使って氷と紅茶を分けてください。

今回はティーポットを使っていますが、手鍋でもOKです。
今回はティーポットを使っていますが、手鍋でもOKです。

(7)紅茶を入れ物①に入れる

蒸らし終わった紅茶を、氷の入った入れ物①に入れます。
この時、紅茶を最後の一滴(ベストドロップ)まで入れずに、茶液が少しティーポットに残るくらいにしておきます。これもアイスティーが濁らないための工夫です。

ここからは手早く作業をするのがコツです。
ここからは手早く作業をするのがコツです。
ティーポットの底に少し茶液が残っているくらいが理想です。
ティーポットの底に少し茶液が残っているくらいが理想です。

(8)茶液をよくかき混ぜる

紅茶がよく冷えるように、手早くまぜます。

クリームダウンは茶液がゆっくり冷えることによって起こる現象なので、素早く冷やすのがコツです。

この時、氷を全部溶かす必要はありません。ある程度冷えたらでOKです。
私の感覚では、10回くらい混ぜたらOKと思っています。

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(9)入れ物②の保存容器に茶液を注ぐ

氷をこしながら保存容器に紅茶を注ぎます。

紅茶を冷やすための氷を取り出してしまうのは、紅茶がゆっくり冷えるのを避けるためです。
紅茶がゆっくり冷えるとクリームダウンが起こり紅茶が濁ってしまうので、それを避けるために氷は取り除きます。

ここも手早く行います。
ここも手早く行います。

(10)2度取り方式のアイスティーの出来上がり

2度取り方式のアイスティーは冷蔵庫にしまわずに、常温で保存してください。


冷蔵庫に入れると、茶液がゆっくり冷えるので、クリームダウンが起こってしまう可能性があるからです。

常温で保存しておき、紅茶を飲むときに氷を入れて冷やして飲むのが2度取り方式のアイスティーの飲み方です。

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◆抽出時間の違いによる茶液の色の変化

2度取り方式のアイスティーは早く作りたい時が多いので、蒸らし時間の15分が長く感じてしまいます。

そこで、もっと短い時間で2度取り方式のアイスティーが作れないものかと、研究してみました。

左が6分蒸らし、右が15分蒸らしの2度取り方式のアイスティーです。もちろん同じ茶葉を使っています。
左が6分蒸らし、右が15分蒸らしの2度取り方式のアイスティーです。もちろん同じ茶葉を使っています。

茶葉の量が少ないので、3分の抽出時間では無理かなと思ったので、6分で試してみました。

見た目でも違いが分かりますが、飲んで見ても味が薄いと思いました。

2度取り方式のアイスティーは常温保存して、後で氷を入れて冷やして飲むので、この薄さでは物足りないアイスティーになってしまうことがよくわかりました。

2度取り方式のアイスティーは紅茶の本によっては20分の蒸らし時間をすすめていることもあります。

私は15分でもいいかな、と思って15分をすすめていますが、お好みで蒸らし時間を調節してみてください。

そして、渋みや紅茶の風味がしっかりしたアイスティーを飲みたいときは、やっぱりオンザロック方式のアイスティーがおすすめです。

オンザロック方式のアイスティーの作り方はコチラ>>

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2度取り方式のアイスティーの作り方、いかがでしたか?

この方法なら短時間で大量のアイスティーを作ることが出来るので、ホームパーティーの時などに便利ですよね。

私は普段は水出しアイスティーティースカッシュでお客様をもてなすことが多いのですが、アイスティーが足りなくなっちゃった時はこの方法でささっとアイスティーを作ります。

そのために、氷はいつもたくさん用意しておくようにしています!